2025年11月19日に、石川県立能登高等学校にて市民参加型研究プロジェクト「雷雲プロジェクト」の活動の一環としてワークショップを実施しました。「雷雲プロジェクト」は、研究者と市民が一緒になって雷の謎を追う活動です。小型観測装置「コガモ」を用いて、雷雲から放出されるガンマ線(雷雲ガンマ線)が、雷発生のきっかけになっている可能性を調べています。
当日は、この活動を進める、金沢大学、京都大学、理化学研究所などに所属する研究者、大学院生、大学生が参加し、能登高校の在校生徒に向けて、雷に関係した内容の異なる2つの体験プログラムを実施しました。
体験プログラムAでは、小型観測装置「コガモ」を使ったガンマ線測定の実習を行いました。生徒の皆さんは、実測を通して、目に見えない光が自然界に実際に存在していることを肌身で感じると共に、実験の面白さや発見の楽しさを感じている様子でした。
体験プログラムBでは、石川県で特徴的な「雷」を活かした地域活性化について、グループごとに意見交換を行いました。雷×地域振興という難しい条件にも関わらず、生徒たちは地元の環境をふまえながらさまざまな角度から活用方法を考えており、高校生らしい柔軟な発想で、どのグループもわくわくするアイデアで溢れていました。
本ワークショップを通じて、生徒の皆さんには石川県の特徴である「雷」について理解を深めてもらうとともに、身近な話題をきっかけに科学について考え、意見を交換することの楽しさを感じてもらえたなら幸いです。また、研究者にとっても高校生と一緒に考える機会の重要性を改めて感じた貴重な時間となりました。
(地域創造学類4年生 島津晴)

