地域居住研究室(白石英巨 講師)が、今夏にカンボジア・インドネシアで「東南アジアの地域・住まい調査」を実施しました。今年はカンボジア2地域・インドネシア3地域を調査・訪問しました。また、海外に興味・関心のある3年生や海外の地域を対象に研究を実施する学部生・大学院生計12名が、それぞれの地域で調査を行いました。

カンボジアの首都プノンペンでは、現地3大学と連携して中心市街地の住環境とQOL(生活の質)に関する調査(写真1・2・3)を、4年生が公共空間の活用事例として屋台調査をしました。シェムリアップでは4年生が歴史的町並みの調査をするとともに、トンレサップ湖に浮かぶ水上住居を調査しました(写真4・5)。

写真1 プノンペン住民へのインタビュー調査
写真2 LiDARによる空間スキャン調査
写真3 カンボジアの学生・教員との懇親会
写真4 水上住居の様子
写真5 実測調査と住居3Dモデルの作成

インドネシアのスラバヤでは、4年生が現地の大学生と一緒に市営集合住宅の住環境と定住意識の関わりを調査しました(写真6・7)。また、金沢大学が交流協定を結ぶテルコム大学の教員・学生と一緒に、バンドン近郊の集落(バロス村)で地域の伝統継承・復興に向けた棚田・水源調査を実施しました(写真8)。最後に、バリ島に隣接するロンボク島の伝統集落(バヤン村)を訪問し、4年生が住民の繋がりに関する調査を、大学院生が伝統行事について調査しました(写真9・10)。

写真6 市営集合住宅住民へのインタビュー調査
写真7 市営集合住宅の外観
写真8 バロス村の棚田
写真9 バヤン村住民へのインタビュー調査
写真10 バヤン村の伝統行事の様子

地域創造学類では、学部3年から各研究室への配属が行われます。地域居住研究室では、国内に限らず海外のフィールドを対象とした調査・研究を積極的に実施しています。日本と海外の違いから互いに学ぶこと、両者に共通する課題や特徴を知ることも、まちづくりを考えるうえで大切です。